「いのちの塔」散り急ぎ? 花博シンボル、3月末で営業休止 鶴見緑地(産経新聞)

 ■大阪市 4月からの20周年事業活用せず

 大阪・鶴見緑地で平成2年に開かれた「国際花と緑の博覧会(花の万博)」に伴って建設され、大阪市が有料で一般開放してきた展望塔「いのちの塔」が赤字を理由に、3月末で営業を休止する。一方、市が出資する財団法人は休止直後の4月から、花博20周年記念事業の開催を企画しているものの、花博のシンボルだった展望塔は閉鎖したまま活用しないという。市のちぐはぐな対応に疑問の声が上がりそうだ。

 展望塔は花博記念公園鶴見緑地(大阪市鶴見区、守口市)に建つ。塔先端までの高さは90メートル。市が外郭団体「市スポーツ・みどり振興協会」に管理運営を委託。360度の眺望が楽しめる高さ60メートルの展望台を備え、入館料200円(中学生以下、65歳以上は無料)で一般開放している。

 しかし近年は有料入館者数が伸び悩み、毎年2万人程度。20年度は市が支出する人件費などの運営委託料3691万円に対し、入館料収入が431万円にとどまるなど赤字運営が続いている。このため市は20年9月、展望塔を鶴見緑地のシンボルとして残す一方で、一般開放の営業については3月末で休止することを決めた。

 ところが昨年秋、市や大阪府などが出資し、市幹部が出向する財団法人「国際花と緑の博覧会記念協会」が鶴見緑地をメーン会場とする花博20周年記念事業(今年4月14日〜12月)の開催を発表。花博のテーマ「自然と人間との共生」の継承を目的に市民参加イベントやフォーラム、各種展示会などを実施するが、展望塔は閉鎖したまま活用しないという。

 仮に展望塔の営業をゴールデンウイーク(GW)最終日の5月5日まで延長すれば、人件費などの経費は単純計算で約300万円必要だ。ただ、GWは最も人出が見込めるため、入館料収入だけで経費を十分に捻出できる可能性は高い。

 それでも、展望塔と記念事業を所管する市ゆとりとみどり振興局の担当者は「行政予算は年度単位。記念事業は22年度なので営業を延長するのは難しい」と釈明。いまなお柔軟に対応しようとしない事態に、ようやく市内部でも「1カ月ぐらい営業を延ばすことはできるはず。このままでは典型的な『お役所仕事』といわれるかも…」(市幹部)と異論が上がり始めている。

                   ◇

【用語解説】国際花と緑の博覧会

 大阪・鶴見緑地で平成2年4〜9月の183日間開催された国際博覧会条約に基づく特別博覧会。テーマは「自然と人間との共生」。花・緑・都市を調和させた会場づくりが話題を呼んだ。日本を含む83カ国と55国際機関が参加し、総入場者数は当時としては特別博覧会史上最多の2312万6934人を記録した。

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